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セラピストの種とフィンランド物語

毎年夏至が近づくこの季節になると、原点であるフィンランドの出来事を思い出す。

 

セラピストを志した時と、いまのわたしとの成長をみつめる。しかし、この最初に埋めた種さえ、越えていく時が来たんだなと今年は思う。

 

 

5歳くらいから大好きでよく観てた「やかまし村のこどもたち」に憧れ、いつからか「フィンランドにいく!」と(でもあれって舞台はスウェーデン(笑))18才で初めての海外旅行一人旅はもちろんフィンランドへ。

 

 

とにかく懐かしい。フィンランド語わからないけど、なぜか何言ってるかなんとなくわかるし、土地の空気と出会う人々との感覚があう。そしてもっと知りたい!(今思うと近い前世の影響もあるのかなと)

 

そうしてのめりこみ、学生の傍らフランシラ(というブランド)でアロマや化粧品を販売する仕事につき、とうとうヨーロッパ最古の農園である現地へとこぎつけた。

 

 

シャーマンかつ農園の持ち主であり植物を可憐に操る女史や、現地のスパや病院で働くセラピストたちに出会いそのレベルの高さに驚く。

セラピストたちは医者と同じレベルで施術をしているのです(6年勉強を積んで国家資格も必要)。

 

 

熊さんみたいで、握手したらふかふか!な手をしたおじさんが「僕は傷ついた人たちの、安心できる枕みたいな存在になりたいんだ」と。

病院の中に一室構えた自分のトリートメントルーム(セラピストは自分の部屋を持っている)で片腕のないおじいさんに、ハーブバスをしながら施術していた。

 

 

なんだかもう胸が一杯でうれしいのと、自分が日本でしていることとのギャップに、せっかく植えたセラピストの種にその時代は蓋をして、離れてしまったのでした。

 

 

そうして2011年を迎え、また種を掘り起こし、少しずつ水をあげて(偶然か出会ったのはスウェディッシュマッサージ)時には嵐にもあったり(サロン勤め時代は苦行)、日照りにあいながらも(もうやめようかなとと思うことも時には)、

わたしの木は育ってきた。

 

 

だいぶ方向性というか、レベルがかなわないけど。 あの時まかれた種のおかげで今がある。

 

でも、自然環境も変わっていく今の流れのなかで、今の私がやっていきたいこと、方向に枝葉を伸ばしていっていいんだなとも思う。 

 

 

「Ⅰ’m the complete master of all my forces.」

 

フィンランド農園での朝みんなでハーブティーを飲んでいるときに「さあ一枚引いてね」と引いたオラクルカードの言葉はお供にして、古くなった枝葉は剪定して、新しく出てきた芽を育てていくんだ~。